【第1回 舞妓倶楽部主催イベント 舞妓さんと楽しむ京都の秋】
三連休中日(なかび)の9月16日(日)に舞妓倶楽部主催イベント【舞妓さんと楽しむ京都の秋】を開催いたしました。
本来、お茶屋さんとの直接的なご縁がなければお座敷に上がることはできないという『一見さんお断り』が言わずと知れた花街のしきたりですが、今回特別に、 上七軒『梅乃』の女将さんの協力を得て、“初めての方でもお座敷遊びを体験できる”当倶楽部ならではのイベントを実現するにいたりました。
これまでにも幾つかの催事を行なってきましたが、大々的な公開イベントはこれが初めて…。
私たちにとっては初の試みでもあり、安閑としてはいられないところも正直ありましたが、
結果は…大盛り上がりでした!
女将さんの奏でる祗園小唄に舞う勝音(かつね)さん。お客様一同、うっとり夢心地…
この催しはお昼の部『はんなり』と、午後の部『ほっこり』の二部制で、 いずれも昨年夏にオープンしたばかりの『梅乃』新館の奥座敷にて行いました。
『はんなり』では、秋の高級魚のハモや湯葉、新鮮な地元の京や野菜などぜいたくな食材をふんだんに使ったお料理を、また『ほっこり』では、お抹茶と地元で も大人気の和菓子、創業六十年・天神堂のやきもちをお召し上がりいただきながら、舞妓さんの舞やお座敷遊びに興じていただきました。
舞のお披露目では、三味線を弾きながら美声を披露してくださった女将さん。
その声には、春の桜と紫煙が混ざり合ったような不思議な色気があり、窓から差し込む陽の光が相まってなんとも粋。『祗園小唄』と『京の四季』を舞う舞妓さんたちはよりいっそう妖艶に輝いてみえました。
“とらと~らと~らとら”の掛け声で有名なお座敷遊びの代表格『とらとら』と、ゲームが白熱するごとに、曲のテンポがぐんぐん速まっていく『金毘羅船々』では、舞妓さんたちによるデモンストレーションのあと、お客様ひとりずつに体験していただきました。
梅乃の奥座敷にて。さと龍さん(左)、さと華さんと“とらとら”実演中
次から次へとお客様を打ち負かしていく舞妓さんたち…。そのたびに「まいった~!」と頭を抱える方や降参ポーズをとられる方もいて、和気あいあいと場の空気も一体となり、宴は盛会。
さすがは舞妓さん、お手のもの…と思いきや、中には手強い方もいて、 熱い接戦も繰り広げられました。
お座敷遊びのあとは、女将さん、舞妓さんと共に紅殻格子の町家が続く上七軒の街を散策…。
“天神さん”の愛称で親しまれる北野天満宮から、がまぐちの『まつひろ』、京都太泰・お漬物の『もり』など上七軒ならではの名店を回りつつ、最終スポットの上七軒歌舞練場へ。
普段、上七軒の舞妓さんたちが芸のお稽古に励み、その成果をお披露目する場でもある歌舞練場も特別に開けていただき、午後の部ではなんと秘蔵映像も上映!舞妓さんと共にお客様に鑑賞していただきました。
宴もたけなわ。締めくくりは風雅な庭園で舞妓さんと記念撮影です。
五つ団子の紋章が描かれた紅い提灯が、ゆるやかな風に揺れるなか、
入れ替わり立ち代り、さいごのひとときを惜しむように…。
うつむく横顔がこれほど美しいと言葉を失ってしまいます。上七軒歌舞練場の日本庭園前にて、さと龍(左)さんとさと華さん
参加してくださったお客様から最も人気が高かったのは散策。
「舞妓さんとこんなに近くで話せるなんて思ってもみなかったです!楽しすぎました!」
こんなお声をたくさんいただきました。
舞妓さんと舞妓さんのいる街・京都と世界をつなぐ架け橋になること。
このイベントは、舞妓倶楽部の掲げるミッションを形にできた大きな第一歩です。
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