12月の舞妓さん
雪の舞う日もちらほらとでてきます12月は、舞妓さんのお衣装も本格的に冬支度です。
袷(あわせ)のお着物に織の帯をしめますが、お着物の裾には、「ふき」と呼ばれる二枚綿がはいったものになります。また、襟もとも、2枚重ねの比翼と呼ばれる仕立て方となり、普段にもまして、立体感のある、とても豪華な印象をうけるお衣装をつけられるのです。
簪は、餅花にまねき(歌舞伎役者などの名前を記す看板)がつけられたものになります。各花街の南座の顔見世総見の日に、ご贔屓の歌舞伎役者さんの楽屋へ行き、簪のまねきに名前を書いてもらいます。
男形の役者さんは黒字、女形の役者さんは朱字で書かれます。顔見世総見の日には、いつものお衣装にまして豪華な、総絞りのお衣装などで出向かれることも多いようです。
12月の舞妓さんイベント参加情報
●1日(木)
北野天満宮献茶祭
上七軒の芸舞妓さんによる野点
●9日(金)~18日(日)
京都・嵐山花灯路2011
期間中各花街輪番制で「舞妓さんと写そ!」記念撮影参加予定
●13日(火)~14日(水)
第106回京料理展示大会
2日間に渡り、五花街からの舞を披露されます
12月の花街
●12月初旬
顔見世総見 《京都南座》
●13日(火)
事始め 《祇園・一部各花街》
12月の京都
●~26日(月)(火)
顔見世興行 《京都南座》
●1日(木)
献茶祭 《北野天満宮》
●8日(木)
針供養 《法輪寺》
●9日(金)~18日(日)
京都・嵐山花灯路2011 《嵐山周辺一帯》
●13日(火)~14日(水)
第106回 京料理展示大会
《京都市勧業館みやこめっせ》
●14日(水)
山科義士まつり 《山科界隈一帯》
●20日(火)
お煤払い(おすすはらい)《西本願寺》
●21日(水)
終い弘法 《東寺》
●23日(金)
かぼちゃ供養 《矢田寺》
●25日(日)
終天神 《北野天満宮》
●31日(土)
をけら詣り 《八坂神社》
12月のコラム
12月といえば、京都南座の顔見世歌舞伎が始まり、この顔見世に花をそえるのが、各花街の芸舞妓さんによる顔見世総見です。
各花街ごとに、芸舞妓さんが皆揃って、観劇に行かれる日があり、その日は顔見世総見と呼ばれ、京都師走の風物詩となっています。花街によって日は違うのですが、桟敷席に舞妓姿ちゃん達が一列に並ばれると、それはそれは… 華やかな風景だそうです。実際に拝見できたことはありませんが… 想像しただけも、ウットリです。
しかし、総見の日の楽しみは、南座の館内だけではありません。南座の開演時間に合わせて、芸舞妓さんが続々と玄関前に集まって来られる様子も圧巻なのです。
それほど広くない南座前に、一般のお客様、知らずに通りかかった観光客の方、集まられる芸舞妓さんを目当てにカメラを構える方…と、連日、揉みくちゃ状態になるのですが、それがまた、京都人にとっては、師走が来た!っと感じられる情景。
総見に向かわれる、当の舞妓さん達の心境はというと、それぞれ違うようです。とても歌舞伎好きな、ご贔屓の役者さんのいらっしゃる舞妓さんは、指折り数えてこの日を迎えます。
しかし、あまり歌舞伎には興味がない舞妓さんにしてみると、この日が憂鬱で憂鬱でたまらないのだそう。
6時間近い上演時間を、どうすれば眠たくならずに過ごせるか、に頭を悩ませ、お座敷かごの中には、眠気覚ましの“飴ちゃん”をいろいろと忍ばせているとか…。
また、総見の日は、舞妓さん達がご贔屓の歌舞伎役者さんの楽屋へ行き、簪のまねきに名前を入れてもらう日でもあるわけです。男形の役者さんは黒字、女形の役者さんは朱字で書かれます。
真っ白のまねきの簪で入られた舞妓さん達が、終演後、南座から出てこられる時には、それぞれの簪のまねきには、名前が入れられ、日本髪にも師走の華やかさがまします。
舞妓さんの中には、総見後も、顔見世に連れてもらう機会の度に白紙のまねきに付け替え、何人もの役者さんに簪のまねきに名前を入れてもらい、 お座敷で呼ばれる役者さんに合わせ、名を入れていただいた簪のまねきに付け替える…役者さん顔負けの、一枚うわての舞妓さんもおられるそうです。(笑)
Photos:Copyright(c)2012 Maiko Club All Rights Reserved
Special Thanks to: WALKKYOTO(一部画像提供)http://walkkyoto.exblog.jp/i30/
この記事へのコメントはありません。